嫌なこと
いつだって嫌なことはしたくないし、嫌なことは言われたくないし、できるだけ平和的に生きていきたい。
そう思えば思うほど一人になっていくのはもう知っている。
我儘なので一人も嫌だと言い張る。欲張りな生き物だ。
大学には行きたかったけど、こんなに実験がしたかったわけじゃないし
日々をバイトに捧げている節があるけど、そんなに一生懸命したいわけじゃない
きつく言われようと構わないけど、できるだけ聞きたくない
支障なく全部こなしてるけど別に器用ってわけでもないからできればもっと不器用で素直な人間でありたかった。
人に興味を持たなくなったので、そんな感情論よりどれだけ今日を面倒じゃない方法で終えられるかしか考えてない
質素で退屈だと思われても別にいい
第一私自身、別段退屈してない
それなりに日々楽しい
"あなたはこの仕事に向いている"
バイト先で光栄なことに何人かに言ってもらえた。私はこれに同意しないけど別に否定もしない。多重人格ではないけどバイトをしてる時は"外"用の会話力の高いいつも笑顔の自分が頑張ってくれているのだと思う。もちろん私の本質ではない。でも頑張ってくれてるからこういうことを言われるのだと思ってる。このときの私はバイトをしてなければ居なかっただろうし成長もしなかった。
みんなそんなものだと思う。
嫌なことはそれ相応にあるけど、自分の中の誰かが頑張っていてなんとか乗り越えようとする頑張り屋な性格が何処かにあるんだと思う。
じゃあ、嫌なこと言われた時、言い返してしまった時、私の中の誰が対応しているんだろう。
これはどちらとも私の核なる部分が請け負ってるんだろうと思う。
分かり易すぎるくらい傷付くし
ああ言ってしまった、でも戻れないしなと感情が無になる。
でも結局どうでもよくなるのがオチだ。どうでもいいフリをして日々を逃げている。
好きな人尊敬してる人そういう類の人から言われる自分にとっての嫌なフレーズはきっと夜になっても逃げきれず、ずっと頭の中で右往左往している。それをなんでもないようなフリをする。逃げ切れないから下手な演技を打つ。そうすると半永久的に私の中に残ってふとしたときに思い出し過呼吸になってしまう。まるで救いようがない。
私は人にも嘘をついて自分をも騙して生きている弱い生き物なんだなあ、とまたどうでも良さげな顔をした。